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奮闘者為本(華為公司人力資源管理綱要)紹介

 華為技術有限公司(ファーウェイ・テクノロジーズ、以下華為)は1987年に中国広東省で創立された従業員持ち株制民間企業である。20年近くの発展を経て、現在世界有数な競争力の高い通信機器メーカーになった。

 本書は華為社設立してから20年近くの管理経験を整理し、過去の会議の議事録と社内通信を摘録し、テーマ別でまとめたものである。華為の価値観と人的資源管理システムの組み立ての秘密を読者に開示している。

(書籍表紙の画像は当当網より)

「華為の価値観」

 会社を存続させることが最も大事なことで、最終的な目的は事業の成功である。顧客のニーズを満足すると同時に、長期性を一時的な利益の上位にする。チームへの貢献の判断基準は、単に「利益」で評価せずに、「営業収入」、「利益」と「キャッシュフロー」この三要素をあわせて判断する。何れの一つだけを求めることで会社の持続可能な発展はできない。この目的を達成するため、独自な管理システムを構築しなければならない。

 技術面で言うと、世界中に華為より先進的な技術を持った通信技術会社は数え切れない。その中で華為が規模を拡大できる理由が「管理第一、技術第二」のコンセプトである。一流な管理システムがなければ、先導的な技術も退化する。一流な管理システムを構築するともに、技術も進歩できる。

 会社を体系化させる為に、「技術への依存、資本への依存、人材への依存」の状態から抜け出さなければいけない。企業管理の目標はプロセス化された組織を作ることである。これにより、最も簡単で有効な方法で顧客の需要を満たすことができる。

「人材の選抜、動機付けと報酬システム」

 企業管理によくある勘違いが「学歴」、「継続年数」と「無駄な作業」で従業員を評価しがちな事である。会社はビジネス機関であり、学者を養う場所ではない。それに非効率な残業など無駄な労働も認められない。華為で昇進するためには、努力と優れた貢献、この二つの方法しかない。企業の価値を定義づけする際にも、努力家と価値の貢献者に重点を置く。また、企業の利益と個人の利益を結びつける。従業員の報酬は組織への貢献で決まり、個人の成績で部署と職級を勝ち取る。部署と職級が異動するともに報酬もそれに応じ変動する。

 管理学でよく挙げられるハーズバーグの「動機付け・衛生理論」の二要因理論※1も本書にて華為らしく解釈されている:福利、ボーナス、持ち株などの激励手段が、実行当初では動機付け要因として打ち出された。しかし、実行する時間の推移とともに動機付けの効果が弱くなり、結局衛生要因に変わってしまう。解決策は短期的な奨励を増加し、長期的な奨励を適切なレベルに維持すること。いわゆる「ハングリー・マーケティング」※2を従業員インセンティブに用いる考えである。

 華為の幹部選抜について、管理する部門の実務経験は必要であり、そのうえ道徳上の品性が基本で、やる気、リーダシップ、責任感と業績の基準を満たす人間に対し、破格の抜擢が適用できる。その抜擢の標準もマニュアル化され、人材選抜の柔軟性と強硬さのバランスがよく取れている。

 選抜制度を実施する一方、幹部の終身制も廃除し、任期制と淘汰制を管理システムに導入した。任期が満了したら、次期を申請するため自分の勤務状況と自己評価を報告し、衆議を受けなければならない;淘汰制は管理者対象で、チームや部署の成績が二年連続不合格の場合、管理者が異動や降格を受け入れざるを得ない。こうして企業内で優勝劣敗の競争環境を作り上げ、常に健康な組織を維持することが出来ている。

 「クライアントを中心とし、努力家に基づき、勤勉に勤める」事が華為の価値観とコア競争力を構成している。常に世界中の他企業の経験と教訓を学び続け、自社なりのユニークな管理体制を構築し、正確な価値観を貫くことが華為成功の秘密と解釈できるだろう。 

 

※1二要因理論:人間が満足感を感じる要因と不満足を感じる要因は全く別物であるとする考え方。不満を取り除くには「衛生要因」を満たす事が必要だが、満足感を引き出すためには衛生要因では不充分で、「動機付け要因」を採り入れる必要があるとされている。
※2ハングリー・マーケティング:商品の供給量を絞り、希少性を高めるマーケティング手法。

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