中国ビジネスの疑問一問一答

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中国ビジネス "法務"の一問一答Q&A

中国事業の撤退を考えています。どのような方法がありますか?

事業撤退の方法には、以下三種類があります。
 1)持分譲渡   2)清算   3)破産(倒産)
いずれの場合も、「出資者全員の合意」「董事会での全会一致」「審査認可機関の許可」が必要です。
どの方法を選ぶのが良いのかは、会社資産や従業員との関係など状況を総合的に検討した上で判断しなければなりません。
中国の弁護士事務所や会計事務所などに直接相談すると、清算手続き業務を受託するために事業撤退を強く勧められることが多いようです。
しかし、撤退以外にも、新たなパートナーを見つけたりするなど、再建して事業継続する方法もあります。
特に2020年3月時点では、新型コロナウイルス関連に伴い、都市によっては法人への何種類かの優遇処置もあります。
冷静かつ総合的にご検討ください。(2020年3月)

中国事業の撤退時の注意点があれば教えてください。

特に注意が必要なのは、以下三つの相手です。
1)従業員
 「経済補償金」を支払わなければなりません。基本的には、勤務年数1年間につき1ヶ月分給与の相当額を支払うことになります。法定の最低限で合意が得られない場合もあるので、事前に慎重な対応が必要です。
 また、組合に相当する「工会」がある場合、合意も必要となります。
2)現地政府
 現地商務部門の許認可に加え、工商、税務、税関、外貨、統計、財政、社会保険などさまざまな抹消手続きが必要です。現地政府にとって企業撤退は、税収入減となるため円滑に進まないこともあるので、慎重に十分な準備が必要です。
 また、経済特区など進出時に優遇を受けた企業や、税務上コンプライアンス違反を隠している企業は、手続きが一層困難になるため、詳しい弁護士に相談してください。
3)事業パートナー
 日本本社独資の場合はさほど問題になりませんが、中国側パートナーとの合弁会社の場合には、自らの出資分だけでも取り戻そうとすることもあるため、トラブルになることもあります。清算手続きには「董事会の全会一致」が不可欠なため、中国側パートナーの協力が得られない場合、手続きさえ開始できないということもあります。
また、法人清算後、中国側パートナーが会社の特許情報やクライアントの機密情報を持ち出し、競合会社に販売するという事案もあるので、注意が必要です。(2020年3月)

中国において、契約内に明示されていない事項は、どのような解釈が取られますか。

例えば、A社がB社と商品購入の契約を締結しようとします。A社はB社の製造工場を見学した上で、購入商品の規格、数量、金額、納期について双方合意し、契約を締結しました。

 

しかし、B社は生産能力が足りず、契約規定に合致する商品を他社から調達し、A社に納品しようとしました。A社はこの状況を知り、商品がB社製品ではない事を理由に、契約履行を拒否しました。

 

B社は、契約に商品製造者についての制限を明記していない事と、納品する商品が契約の規定に合致する事から、A社の履行拒否は違約責任が生じると主張しました。

 

裁判所の判決では、A社はB社工場を見学した上で契約を締結した事から、製品はB社製造のものであると黙示に合意したとされました。A社の認識が取引習慣と認められ、B社の主張は却下されました。

 

■背景:

中国「合同法」に基づき、契約内に明示されていない事項に対し、当事者間で補充契約の合意に達せない場合、取引習慣を参照するとされています。

中国において、公平性を欠く契約は解除できますか。

取消できる可能性があります。

 

例えば、A社が顧客と商品販売の契約を締結したとします。契約には、1ヶ月後に納品しない場合は高額な違約金が課されると明記されています。出荷日が迫りましたが、A社は台風の被害により、倉庫の原材料が水没してしまいました。生産を再開するため、B社からその原材料を急遽仕入れしようとしました。

 

するとB社はA社の状況を知り、通常より5倍の金額で請求しました。A社はやむを得ずB社の見積もりを受け取りました。

 

B社と契約を締結した3日後、A社は別のサプライヤーから同じ原材料を調達できたため、B社との契約を取消したいと主張しました。

 

しかしB社はA社の要求を受け入れず、約束の金額で契約を履行させようとしました。

 

裁判所の判決により、B社がA社は高額の違約金を課されることを知り、不合理な価格で契約を結んだ場合、A社の主張通り契約取消が認められます。

 

■背景:

中国「合同法」に基づき、当事者の弱みに付け込んで締結された契約と、公平性を欠く契約は、取消の求めを認めることができます。

中国において、契約相手の履行不能が予期され、かつ契約が解除できない場合の救済手段はありますか。

あります。

 

例えば、A社がB社から商品を特注する契約を締結したとします。契約にはB社が規定日までにA社指定の品物を加工し、A社が約束の出荷予定日の1週間前に商品代金を支払うと明記されています。

 

契約規定の支払日に至り、A社は請求書を受け取りました。しかしB社は自社責任により、消防局に生産停止を命じられ、再開予定が暫く見通せなく、契約規定の納品日に間に合わないとしました。

 

この際、A社からの一方的な契約解除の主張が裁判所に認められず、且つ契約相手が履行不能と予期された場合、A社は自社の権利を救済するため、先行義務である商品代金を支払うことについて「不安の抗弁権」を主張することができます。

 

■背景:

 

中国「合同法」に基づき、先に履行すべき当事者は、契約相手方に契約履行不能の事由が存在することを証明できる場合、履行を中止できます。ただし、相手方が適当な担保を提供することなどにより、合理的期間内の履行能力を証明できた場合、履行すべきと明記されています。

中国において、契約相手の履行不能が予期された場合に、直ちに契約を解除することはできますか。

一方的に契約を解除することはできません。

 

例えば、A社がB社から商品を特注する契約を締結したとします。契約にはB社が規定日までにA社指定の品物を加工し、A社が約束の出荷予定日の1週間前に商品代金を支払うと明記されています。

 

契約規定の支払日に至り、A社は請求書を受け取りました。しかしB社は自社責任により、消防局に生産停止を命じられ、再開予定が暫く見通せなく、契約規定の納品日に間に合わないとしました。そのため、A社が契約の解除と自社の支払い義務を免除すると主張し、且つB社に契約違反の責任を請求しました。

 

裁判所の判決により、本契約はまだ履行日になっていなく、A社は契約相手の履行不能が予期されるという理由のみで、一方的に契約を解除する主張は認められませんでした。

 

■背景:

中国「合同法」に基づき、契約は規定日まで双方に効力あります。片方の責任による履行不可が予期されるとしても、一方の主張により解除することは認められません。

 

本件で、A社の他の救済手段について「契約相手履行不能時の対処について(二)」をご覧ください。

中国において、契約の事前履行時に予定外の費用が発生した場合、負担はどのようになりますか。

事前履行した側に負担してもらえる可能性があります。

 

例えば、A社がB社から商品購入する契約を締結したとします。契約には納品日が定められ、B社が規定日に商品をA社指定の倉庫まで運び、A社は検品完了後に商品代金を支払うことと明記されています。

 

しかしB社は自社倉庫が満杯になったため、A社の了承を得ず商品を規定納品日前に倉庫まで届けました。 B社としては商品の品質を確保するための行為でした。

 

A社も倉庫に空きスペースが無かったため、B社の行為は契約の事前履行であり無効だと主張しました。

 

裁判所の調停により、本契約自体が有効と見なされ、A社は商品を受け取り、B社は予定以外の保管費用を負担する事になりました。

 

B社は商品の品質確保の観点から商品を事前出荷しましたが、保管場所がないため契約の履行を認めないというA社の主張が、正当だと見られた事になります。

 

■背景:

中国「合同法」に基づき、契約が規定日より繰り上げ履行された場合でも契約自体は有効と認められますが、相手が履行時間を守らない事で発生した費用は、負担を要求する事が可能です。

中国において、契約未成立時に発生した費用を、契約相手に負担してもらう事は可能でしょうか。

負担してもらえる可能性があります。

 

例えば、A社がB社から商品を仕入れる合意をしたケースについてです。おおよその仕入れ量と単価は合意日に話し合われましたが、具体的な量は契約締結日に確定すると約束したとします。

 

数日後、契約締結日についてA社からB社に確認したところ、B社からは「10日後に契約する」との回答がありました。

そのためA社は、合意した量を調達し、B社に受取りの通知を送りました。

 

しかし、B社は返事せず、商品の受取りも行いませんでした。

B社は、合意した当初の単価が高いと判断したためです。

 

B社は合意を放棄したいとの主張をしました。

しかし既に商品を調達したA社は、やむを得ず値引きした上で販売したため、損失分はB社に負担してもらうと主張しました。

 

この場合、B社に契約締結上の過失があると判断され、A社の主張が認められます。

 

■背景:

 

中国「合同法」に基づき、正式に契約締結せず、合意が得られた場合でも、一方から「10日後に契約締結する」などと明確な回答があり、かつその約束の反故により被害を受けた場合、相手に契約締結上の過失があると主張することで、損失を負担してもらうことができます。

中国において債権者が、債務者が放棄しようとした債権から回収することは可能ですか。

可能です。

 

例えば、A社がB社から100万元の融資を受けたとします。また、A社はC社に対して債権を有しているとします。
返済日に至りA社が償還できない状況です。この時、A社はC社に対する債権を放棄すると宣言しました。

B社はA社が債権放棄した件を知り、「取消権」と「代位権」で自社の権利を主張する事ができます。

 

■背景:
中国「合同法」により、債権者には債権を放棄する権利があります。ただし、他者の権利を損なう場合を除きます。
この例では、表面的にはA社がC社の債務を免除しただけですが、実のところはB社の権利を損なったと見なされます。

B社は、A社の債権放棄の行為に対する取消権を主張すると同時に、A社が債務を履行しない場合、A社に代わりC社に債務償還の代位を主張することもできます。

中国において契約を締結する場合、片方が契約書に捺印/サインしなくても契約が実際に成立する可能性はありますか。

あります。


例えば、A社がB社から商品を購入する契約を締結としたとします。契約書にはA社だけが捺印した状態でしたが、A社は商品代金をB社指定の口座に振り込み、商品の出荷を要求しました。

 

しかしB社は自社が契約書に捺印していない事から、契約が不成立であると主張し、値上げを通知しました。

 

このような場合、A社からの送金を受け入れたことで、B社が捺印していなくても、契約が成立したと見なされます。

 

■背景:
中国「合同法」により、書面で契約を締結する際サインや捺印する前、何れかの当事者が契約の主要義務を履行し、相手が受け入れた場合、契約が成立したとみなされます。

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